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「ダウンサイズ』は、2017年公開のアメリカ映画です。SFコメディといえる内容であり、その特異な設定は実にオリジナリティあふれたものであるといえるでしょう。マット・デイモンが主演を務めており、第74回ヴェネツィア国際映画祭オープニング作品でもありました。あらすじとしては、過度の人口増加により発生した地球上の社会問題を解決するために体を13cmに改造することにした夫婦の奮闘を描いた物語となっています。社会派的な視点を持ちつつも、全体としては笑えるSFに仕上がっており、肩の力を抜いて楽しめる作品となっています。   マット・デイモンといえば「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」を観たことがある人は多いかもしれません。天才的な頭脳を持ちつつも人生に苦悩する青年をマット・デイモンが演じる様は、とてもではありませんが、当時彼が無名だったとは思わせません。学生時代にマット・デイモン自身が自分で書いた脚本だという点も見逃せませんね。マサチューセッツ工科大学数学科で教授を務めるジェラルド・ランボーと大学でアルバイト清掃員として働く孤児の青年ウィルの物語。ある日ジェラルドは数学科の学生たちに数学の難問を出します。マサチューセッツ工科大の優秀な学生たちが苦戦をするなか、ウィルがいとも簡単に難問を解いてしまう様は見ていて気持ちがいいですよね。ジェラルドはウィルの才能に目をつけて、更生させようとしますが、ウィルは街で喧嘩をして更生施設を出入りするありさまです。ウィルを更生させるようと心理学者たちに診察をさせますが、ウィルは心理学者たちを軽くあしらって相手にしません。ジェラルドは結局、学生時代の同級生であるショーン・マグワイアにカウンセリングを依頼し、協力を仰ぐことになりました。   最愛の妻を病気で亡くして孤独に暮らしていたショーンは表向きは健全な社会生活を送る大学教師です。ウィルとショーンはお互いの心の傷を認め合い、ウィルの恋愛模様なども絡みつつ物語は展開していきます。非常によくできたストーリーで、目頭が熱くなるようなシーンも多くありますね。「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」は当時まだ無名だったマット・デイモンが一躍スターとなった出世作ですが、「ダウンサイズ」も近年のマット・デイモンの代表作といってよいのではないかと思います。 13cmの世界でオンラインカジノ 自分が13㎝になってしまったら。そのとき自分はどうするか。想像力は無限に膨らみます。13㎝になることで、まず資産は82倍になるようです。この時点で、あくせく働かなくても良くなる人は多いかもしれません。ここで何をするかといったら、オンラインカジノでしょうか。特に、ドラゴンアンドタイガーが楽しめると思います。ドラゴンアンドタイガーはとてもシンプルなトランプゲーム。ドラゴンとタイガーのどちらの数字が大きいかを当てるだけの単純明快なルールです。13cmでもゲームのルールは当然変わりませんから、これまでどおりに遊ぶことができますね。そして資産は82倍。勝ったらもちろん勝分も82倍。これはプレイせずにはいられないでしょう。劇中では13cmの目線の世界が展開されていきます。豪邸も格安で手に入りますし、衣食住すべてに関わるものが格安なため、豪華な暮らしを送ることができる。それは、多くの人にとっては憧れのように思えるかもしれませんが、実際のところはどうなのか。13cmになってみないと本当のところはわかりようがありませんが、良いことばかりとは思えませんよね。どこにいっても、どんな暮らしをしていても、人の世である限りは苦難や悩みから逃れることはできないのかもしれません。この映画からは、もしかしたらそんなことも学べるかもしれません。